とある科学の超電磁砲T

2020年4月期のアニメの感想。四本目は「とある科学の超電磁砲T」。
とある科学の超電磁砲の3期。Sの次がTってことはThirdってことなんだろう。今回は大きくふたつのパートに分かれていて、前半は「大覇星祭」っていう体育祭みたいなイベント期間中に起こった事件と、「インディアンポーカー」と呼ばれるひとの夢をやりとりできるカードに端を発したストーリとからなっている。どちらにも共通していえるのが、サブキャラの動きがいいってこと。前半の黒子なんか食蜂に記憶を操作されているおかげで、ただの有能なジャッジメントになっちゃってて新鮮だった。婚后さんもなんかいいひとっぷりが板についてきてなんだかかわいらしく思えてきた。どうにも胡散臭いなあと感じていた食蜂もキャラに慣れてきたせいか普通に好きになってしまったし。黒子とか食蜂をサブキャラ扱いしていいかどうかはわからないけど。敵キャラやストーリーごとの裏主人公的なキャラも魅力的なのが多くて、楽しんで見られた。ただ、男キャラの扱いは雑だねえ。「超電磁砲」は女の子たちの物語っていう位置付けみたいだから仕方ないか。

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虚構推理

2020年4月期のアニメの感想。一本目は「虚構推理」。
タイトルから想像されるとおりのミステリモノなんだけど、「推理」よりも「虚構」のほうに重みがあるようなお話。主人公もパートナーの桜川九郎もともに人外に片足以上突っ込んでいるような存在なので、伝奇ミステリといってもいいのかもしれない。事件の解決のために真相を推理するというという本来のミステリから外れて、真相ではなくそうありたいという姿に向けてウソの物語を組み立てていき事件を解消するというスタイルをとっている。推理自体は虚構を組み立てる形でされるので無理やり感はあるんだけど、わりとおさまりがいいところに着地しているのでそんなに批判されるようなものではないんじゃないかな。作品の評判を追っかけているわけではないので知らないけど。そんなことよりもこの作品の魅力は主人公そのもの。いい性格してるわ、としかいいようがないキャラであるものの、知恵の神としての職務に過剰と思えるほどに忠実。パートナーの九郎はそんな主人公に振り回されつつも、放ってはおけないようで何かと苦労を背負いこんでいる。ありがちといえばありがちなんだけど、このふたりの関係がこの作品の見どころなんじゃないかな。

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ケンガンアシュラ

2020年1月期のアニメの感想。十八本目は「ケンガンアシュラ」。
企業同士の代理戦争としての闘技者同士の戦い「拳願仕合」を舞台とした格闘アニメ。主人公とひょんなところで知り合った冴えない中年男、山下一夫とのコンビがおもしろい。主人公の紹介代わりの数戦を終えた後、「拳願仕合」に参加する権利を持つ企業の集まり「拳願会」の会長の座を争うための「拳願絶命トーナメント」が開催されることとなり、山下一夫は乃木グループ会長の指示により設立された山下商事の社長に据えられてしまい、主人公は山下商事の闘技者として「拳願絶命トーナメント」を戦うことになる。というあたりからが本編って感じかな。
最初は普通に格闘アニメやるのかなあと思っていて、素人目からはかなり本格的な格闘シーンに見えるなあとか思っていたんだけど、そのうちにびっくり人間大集合みたいになってきた。ちょっといいかたを変えると山田風太郎の忍法帖風味が入っている。これを雑味として捉えるか面白いバリエーションとして捉えるかで評価が変わってきそう。とはいえ主人公の「前借り」も忍法帖的なところがあるから、これを肯定できないとどうしようもないかも。

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地縛少年花子くん

2020年1月期のアニメの感想。十六本目は「地縛少年花子くん」。
花子といえば女の子の名前、というよりはトイレの花子さんの怪異として有名。だというのに地縛「少年」花子くんとはなんぞやということで興味を惹いてしまう。タイトル付けかたというか、花子さんを男性でやろうっていうのがうまい。知らないだけで類似作品はあるかもしれないけど。で、花子さんを花子くんにすることで、対にするキャラを女性にできるといいのも利点だよな。この作品の主人公だかヒロインだかよくわからないけど、花子くんを呼び出しまう寧々ちゃんはいいキャラクター造形だと思う。夢見がちでいってしまえばおバカなんだけど、心優しく怪異に対しても普通に接しようとする姿は怪異譚の主人公にピッタリである。コンプレックスにしている大根足っていうのも、二次元キャラなら愛され要素だし。作品全体の雰囲気もいい。キャラクターデザインに始まり、背景、色彩、音楽がすべて物語のトーンに最適化されている。物語後半になってくるとエンディングの入り方がどんどんきれいになってきて、見続けてよかったと思わされた。

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空挺ドラゴンズ

2020年1月期のアニメの感想。十五本目は「空挺ドラゴンズ」。
録画するときにはアニメのサイトを確認しているはずなんだけどすっかりどんな話だったか忘れてしまい、タイトルだけ見てチーム同士の抗争でもするのかと思っていた。実際には空に生息する龍という巨大生物を狩る「龍捕り(おろちとり)」の話だった。いってみれば大洋ホエールズみたいなネーミングやね。あっちは球団名だけど。「good!アフタヌーン」連載の原作はよく知らないがアニメ化された本作は映像に見ごたえがある。空はきれいだし龍のや飛行船のデザインもいい。飛行船のデッキに転落防止用の柵とかがなくて大丈夫かと思っていたら、最終回あたりでしっかり転落する話があって、さもありなんとなった。たぶん設定的には龍を捕ったりデッキに上げたりするのに邪魔っていうこともあるんだろうけど。オープニングやエンディングを見ると主人公は新入りのタキタっぽいけど実際には群像劇っぽいかなあ。その中のエピソードとしてはジローが地上の休暇で酒場の女の子に恋をする話がいいかなあ。ありきたりだけど。その中でジローたちを見守るヴァナベルっていう構図が意味ありげ。ヴァナベルも訳ありっぽいし彼女のエピソードも見てみたい。

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ランウェイで笑って

2020年1月期のアニメの感想。十四本目は「ランウェイで笑って」。
タイトルからファッションモデルの話だと見当がついていたから、原作が週刊少年マガジン連載だと知って驚いた。アニメ化してから驚くことかが多いけど、ホント最近のマガジンって昔のイメージで語れなくなってるんだね。もっとも、題材をファッションに採っているものの話の進み方は少年マンガらしいフォーマット。スポ根でいえば試合があるべきところにコンテストがあるみたいな感じ。主人公は貧しい生活の中で独学でデザイナーを目指していて、ヒロインファッションモデルとしては致命的には身長が低いけれどパリコレの舞台に立つことを目標としている、といった感じで、ハンディを背負った登場人物が夢をあきらめずにあがく様を描いている。便宜的に主人公とヒロインって書いたけど、両方とも主人公っていった方が正しいかな。そのふたりが時にはくじけそうになりつつも前向きにがんばっている姿がまぶしい。この作品に出てくる大人たちは主人公たちに援助の手を差し伸べることでピンチを救ったりしているんだけど、それがただのご都合主義に感じられないのは主人公たちの頑張りがあるからなんだろう。

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マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝

2020年1月期のアニメの感想。十三本目は「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」。
本編のアニメが2011年1月か。ずいぶんと昔の話になってしまったなあ。その間に映画化されたり関連作品がいろいろでいたのは知っていたけど、ほとんどスルーしていた。なのでこれがほぼ10年ぶりの「まどマギ」ということになる。本編の記憶もだいぶ薄れてしまったが、これを見始めてすぐにすごく「まどマギ」っぽいなあと思った。EDのClariSもその印象を強めている。あれ、wiki見たら本編はOPをやっていたんだっけ。やっぱりあやふやになってるなあ。こちらのOPはTrySailか。まだ活動していたんだ。最近見たアニメでは見かけなかった印象があるから少し意外。ひさしぶりにCD買ってみるかな。で、アニメの話に戻ると「まどマギ」っぽいというのは演出とかもそうだけど、それよりも全体に漂う不穏さだよね。途中から本編の登場人物がでてくるけどその一番手がマミさんってのが一層不穏。これ、本編とどういうかかわりになってるんだろう。これは第一期ということだけど最後まで見たらわかるようになってるのかな。期待しておこう。しかし、第二期以降ちゃんと録れているかどうかが不安だ。

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理系が恋に落ちたので証明してみた。

2020年1月期のアニメの感想。十一本目は「理系が恋に落ちたので証明してみた。」。
原作を読んだことはないがタイトルだけは知っていた。たぶんこのタイトルどおりのお話なんだろうなあと思って見始めたら、本当にそうだった。正確には「理系が…」っていうよりも、恋愛に不慣れなふたりがたまたま理系だったので、理系ということを免罪符にして明後日の方向に暴走するというような話なんだけどね。本人たちはこういうのが理系としての正しいアプローチと思っているんだろうし、傍から見てても楽しそうだからまあいいかという気になる。そういうふうに感じている身からすると、作中の常識枠である後輩女子がなんでああもいらいらしているのかがわからない。とっととくっついちゃえと思うのはわかるけど、このままでもおもしろいからいいじゃん。実はこの娘もなにかしらこじらせているものがあるとかかなあ。リケクマの理系用語の解説は毎回ためになるなあと思って見ていたんだけど、思い直してみるとほとんど頭に残ってないや。こういうのは自ら学ぼうという姿勢じゃないとダメだねえ。

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ネコぱら

2020年1月期のアニメの感想。九本目は「ネコぱら」。
全然知らなかったので萌王とかのメディアミックス作品かなあと思いながら見ていたのだが、さっきWikiを見たら同人誌発祥の美少女ゲームが元だったらしい。それに気が付かないとはずいぶんとこの界隈からも距離をとっていたのだなあと実感した。アニメの内容自体はネコが獣人のやうな形態をとっている世界のケーキ屋さんのお話。ネコはひとの形をしてひとのことばを話すのだが、位置付けはペットか従者かそんなところ。人間が呼びかけるときの数えたかも一匹、二匹となっているのがちょっと新鮮。見始めた頃はただかわいいだけの話みたいだなあと思っていたのだが、回を重ねてキャラクターがわかってくるにつれて面白く思えるようになった。こういうキャラクター偏重の作品はどうしてもキャラが頭に入るまでは楽しみにくいよね。で、最終回もいつもと同じエンディングだったんだけど、ああこうやって育ってきたのだなあとしみじみと見入った。

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SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!

2020年1月期のアニメの感想。八本目は「SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!」。
前作のキャラクターはちょいちょい顔を出しているけど、直接的なつながりはなさそうな話。前作では主人公が異世界転移みたいな形でMIDICITYに現れたけど、こっちは現地人が主人公になっている。舞台もUnder North Zawaというそれ直訳すぎないっていう都市に変わっている。
オーディションのために合掌造り集落の田舎からUnder North Zawaに出てきたきつね族の少女「ほわん」が主人公。当初目的としていたオーディションには参加できなかったが、ストリートライブをしていたバンドに声を掛けられいっしょにライブをすることに、といった感じのお話。バンドのメンバーたちと絆を深めていき、正式に「Mashumairesh!!」を結成してロックフェスに参加っていう、まあありきたりな流れなんだけど、みんなかわいいし、ほわんが機嫌よく過ごしているのを見られればそれでいいかって気になってくる。このあたり「防振り」と似たような感じである。ほわんがニコニコしているシーンがあちこちにちりばめられているので、意図的にそういう作りにしてるってことなんだろうなあ。

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