かくしごと

2020年4月期のアニメの感想。二本目は「かくしごと」。
一話を見始めたときには鎌倉の家に向かう姫と本編中の姫の見分けがつかずに混乱していた。ただ、鈴木英人風の背景と久米田康治キャラとのマッチングがとてもよくとれていて、うまくやったなあと思うだけだった。ところがエンディングのイントロが流れ出して、あ、そういう話なのか~って。冒頭シーンも不穏な感じあるもんね。ていうかこういうテーマのアニメで「君は天然色」なんて流すのやめてください。泣いてしまいます。そうこうするうちに物語の中盤で犬のロクが登場して、エンディングのラストの絵と見比べてもしかするとハッピーエンドで終わるのかもしれないと希望をつないだりしていた。結果は見てのとおりで、ちゃんとギャグ成分も忘れない納得の締め方。実は久米田康治の作品は床屋さんなんかでちょくちょく拾い読みするぐらいで、ちゃんと通して読んだことなかったんだけど、ギャグマンガでもストーリ性のあるものを描くひとだったのか。

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恋する小惑星

2020年1月期のアニメの感想。十二本目は「恋する小惑星」。
小惑星と書いてアステロイドと読む。原作の掲載紙は「まんがタイムきららキャラット」なんだけど、まったく四コマまんがっぽくなくて、うまくアニメ化したなあと感じた。題材になるのは地学と天文学。地学に関してはあまり記憶にないけど、天文部の活動についてはたびたびまんがやアニメの題材になっている。地学については「ブラタモリ」の影響で興味を持つひとが増えているんじゃないか。さらに過去に遡ればば宮沢賢治の諸作には地学と天文学のことばがちりばめられている。あの時代はそういうことが好きなひとも多かったんだろうなあと思う。そういう流れの2020年版がこの作品といえる。もうひとつ連想したのが青春アニメの金字塔「宇宙よりも遠い場所」。あれは人間の負の部分も描いていていたけれど、こっちはそういうのがなくのほほんと見ていられる。もの足りないというひともいるかもしれないけど、そもそもそういうものを目指して作られていない。オープニングもエンディングも同じトーンで作られていて、夢を目指すっていいねと思わされる。こっちはこっちでいいと断言してしまおう。

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映像研には手を出すな!

2020年1月期のアニメの感想。三本目は「映像研には手を出すな!」。
最後まで気が付かなかったんだけど、これ原作があるんだね。しかも実写化までされている。全然知らなかっただけで人気作品だったんかね。
お話としては女子高生三人が映像研を立ち上げてアニメ制作をする話。主人公三人の役割が監督、プロデューサー、アニメーターに割り当てられていて、それぞれの立場で奮闘するさまが描かれる。監督の妄想が作品になっていくシーンが繰り返し描かれていて、これがこの作品の楽しさを体現している。プロデューサーはクリエーター視線では小うるさくてかなわんっていう感じだけど、映像研を守り作品を世に出すための守護神みたいな存在。見終わった時点では三人の中で一番格好よく思えてきた。アニメーターは監督の妄想を作品に育てる触媒になり、また動きへのこだわりも強い。読者モデルとして有名なため映像研の広告塔としての働きも大きい。映像研を押さえつけようとする生徒会や学校と戦ったりなだめすかしたり、他の部活や商店街と協力しながらアニメ作品として作り上げていく過程が楽しい。これまだ原作の三巻分だけらしいから続きも見たいな。

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放課後さいころ倶楽部

2019年10月期のアニメの感想。四本目は「放課後さいころ倶楽部」。
タイトルだけ見てTRPGでもやるのかなあと想像していたら、さらにマイナーなボードゲームをやるお話だった。ボードゲームといえば人生ゲームみたいな国産すごろく系ゲームしか馴染みがなかったので、毎回出てくるゲームの多彩さには楽しませてもらった。実際プレイするとなったらゲームごとのルールを覚えないといけないから大変そうだけど。ストーリ的にはいろんな性格の女子高生がゲームつながりで親交を深めていき、お互いに影響しあって成長していくという王道的なもの。キャラクターデザインに癖がなくて親しみやすい一方、ボードゲームのイラストが個性的でその対比がおもしろい。舞台は京都だけどそれほど京都らしさはないなあ。まあボードゲームやってるから仕方がないってのはあるのかも。それに主人公以外は普段は京都弁でしゃべらないし。あ、翠は感情的になると京都弁になっちゃってたな。ありがちだけどかわいい。

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まちカドまぞく

2019年7月期のアニメの感想。十八本目は「まちカドまぞく」。
いきなり闇の力に目ざめさせられてまぞくになってしまった少女が魔法少女と戦うと思いきや、何となく慣れあったままで終わるお話。主人公のシャドウミストレス優子、略してシャミ子と魔法少女の桃とのゆるくて微妙な距離感のある関わり合いが楽しい。シャミ子が容姿性格ともに破壊的にかわいいのでそれだけでも見ていられるレベルなんだけど、桃のクールというよりも何考えているかよくわからないけどきっと親切なんだろうなあというキャラと組み合わせると何か変な化学反応が発生するように楽しくなる。主に筋トレとか。サブキャラも多士済々でエピソード作りに活躍してくれているけど、シャミ子と桃の組み合わせが強すぎて添え物的になってしまうのが残念なところ。ご先祖だけは像もあわせれば登場頻度が高いせいもあっていないと進まないレベルなんだけど。オープニングは平凡だけど、エンディングはわりといい感じに変。ヘタウマっぽいイラストもいい味出してる。
ところでこれって聖蹟桜ヶ丘だよね。首都圏に住んでいれば聖地巡礼しやすそうなんだけど放映時はどんな感じだったんだろうね。

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からかい上手の高木さん2

2019年7月期のアニメの感想。十二本目は「からかい上手の高木さん2」。
一期が面白かったので期待していたが、十分期待に応えてくれた。期待を上回るようなものではないけれどそれを求めるような作品ではないし、これはこれでよし。主人公と高木さんとの関係は今までどおりのように見えるのだけれど、話数を重ねるにしたがって少しずつ親密度が増している。二期のラストではいよいよ夏祭りデートなんてしちゃっているから、三期になったらどうなるんだろうねえ。主人公もいつまでも、高木さんめ~、とかいってられないんじゃないかなあ。そんないかにも青春な主人公たちなんだけど、もう一方の主人公ともいうべき三人娘は相変わらずだねえ。こっちのほうがリアルに思えるのはなぜなのか。ところでこの作品、舞台は小豆島なんだね。一期の時にはどこが舞台化なんて気にもとめなかったけど。最終話みたいな山の上の神社もあるんだろうか。ああいうひな壇みたいな夜店の並び方はちょっとしたカルチャーショックだた。夏祭りの時期に行ってみたいなあ。花火を眺めるスポットもたくさんありそうだし。

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荒ぶる季節の乙女どもよ。

2019年7月期のアニメの感想。十本目は「荒ぶる季節の乙女どもよ。」。
タイトルからどんな話か想像できなかったけど、見始めたらたしかにこれは荒ぶってるわ。と納得した。季節が荒ぶっているのか乙女が荒ぶっているは判然としないけど。ソフト百合みたいに女の子同士がわちゃわちゃしている作品も悪くないけど、異性間の恋愛というか性的ななにがしかが入ってくると途端に生々しさが増して、ああやっぱり青春はこれだねえとか思ってしまう。登場人物のそれぞれが多かれ少なかれ恋愛観をこじらせてしまっているんだけど、それをねじ伏せるんだかなじんでしまうんだかしてそれぞれの恋愛に正対していく。その様子が青春だなあとか思いつつも、単純に見世物としておもしろがらせてもらった。主人公カップルのわかりやすいシナリオもいいし、本郷ひと葉とミロの絡みのドタバタっぷりもいいし、三枝先生に顔面パンチ食らわしてしまう菅原氏もいい。ラストでは学校との対決になるんだけど、これは青春モノの様式美ってヤツだろう。
忘れちゃならないのがオープニングテーマの素晴らしさ。乙女だったことなど一度もないのに、何故か応援されているような気なるんだよね。

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炎炎ノ消防隊

2019年7月期のアニメの感想。八本目は「炎炎ノ消防隊」。
普通の消防士の話かと思ったら全然違って驚いた。今から何年後かはわからないけど、近未来っていえほど近くない未来。原因不明の大災害で人類や動物がほとんどが滅び、残されたわずかな土地で新たな文明を築いて暮らしているといった設定らしい。舞台となるのはわずかに残された人類の居住区である「東京皇国」。この文明の礎となるのが聖陽教っていう太陽を崇める宗教であり、「東京皇国」の住人のほとんどが聖陽教の信者である。地下鉄跡なんかは残っているが復旧させようなんて思わず「ネザー」とか呼んで忌避しているので文明のレベルとしてはかなり後退しているようだ。書類仕事も手作業でやっているしスマホなんかも使われていないみたいなので、情報通信技術は壊滅的になってそう。アマテラスと呼ばれる施設によって「東京皇国」のエネルギーが賄われているということだから「東京皇国」は結構狭そう。エネルギーといっているものが何を指しているのかわからない。建物の壁にパイプが張り巡らされているから蒸気みたいなものに思えるけど、普通の蒸気だったら冷えちゃうよなあ。このあたりにも何かしら設定があるんだろう。てな感じで、ほとんどSFとしかいえない舞台で、人体発火現象の謎を追う第8特殊消防隊に主人公が入隊するところから話が始まる。基本はバトルアクションと各キャラの過去話からなる少年誌フォーマットそのものだけど、先述のような設定が物語のいろんなところに響いていて物語に厚みを感じさせる。「悪魔」と呼ばれる主人公を始めとしてキャラ立ちが強い登場人物ばかりで見ていて飽きることがない。たぶん全体から見れば序盤のところで終わっているんだろうけど、そこだけ切り取ってもおもしろい。もちろん続きも気になる。

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Dr.STONE

2019年7月期のアニメの感想。七本目は「Dr.STONE」。
まったく何の予備知識もなしに見始めたので、最初に石化が始まったシーンではこの先どうなるのかと思った。それがこんな話になるとはなあ。3700年後に石化が解けた主人公が、200万年かかった科学文明の進化をひとりで復活させようと決意するなんて。なんで石化が起こったのかとか、3700年も生き続けられたのかというのはたぶんこの先に明かされていくのだろうけど、とりあえずそういう設定だと思って見続ければ問題なし。科学文明を失った世界で、科学の知識がある主人公がなんやかんややってしまうっていうのは、異世界モノの一種といえるかもしれないけど、主人公とオヤジの絆というバックボーンがあるせいで異世界モノというよりもSFっぽさを感じる。題材が科学そのものだしね。しかも、最終話でああいう形で、なんで歌姫っていう伏線を回収しちゃうもんなあ。あの場面は感動的といっていい。「トップをねらえ」の「オカエリナサイ」に近いものを感じた。いやあ、しかしこれ「週刊少年ジャンプ」の連載だったのか。もしかすると本当にSFの波が来てるのかもしれないな。
オープニングは第一クールのものが秀逸。出だしの勢いがあって引き込まれてそのまま聴かされてしまう。歌詞もこの作品の世界感がよく練り込まれていて、よし。

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女子高生の無駄づかい

2019年7月期のアニメの感想。五本目は「女子高生の無駄づかい」。
予備知識なしに見始めたら「男子高校生の日常」みたいな話だった。男子高校生だと「日常」っていわれるようなことが、女子高生だと「無駄づかい」っていわれちゃうんだなあ。逆にどういうのが無駄づかいじゃないのかって問いただしてみたい。という話はさておき、設定上ちゃんと名前があるのに「バカ」が決めたあだ名で進行していくというのがちょっとおもしろかった。「バカ」って呼ばれてなんの痛痒も感じないバカはもしかすると大物なのかもと思わないでもない。中心となるのは、バカ、ヲタ、ロボの3人でキャンディーズに例えると。おっと、これ以上はいけない。で、この3人の中で一番共感を呼びそうなのは間違いなくヲタ。バカとロボは突き抜け過ぎている感があるが、ヲタは普通なんだよなあ。夢に向かって頑張っていたり、ボカロPにあこがれていたり、この作品のタイトルに合わせていえば、無駄づかい感が少ない。ボカロPに会いに行ったらまさかの、って話なんかは作者もヲタ推しなのかなあと思ったりした。ほかの登場人物もいろいろとキャラが立ちすぎているものばかり。ロリとかヤマイとかマジメとかマジョとか。ヤマイと担任のワセダとの掛け合いなんかは毎回楽しませてもらった。

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