豊田有恒さんが亡くなった

SF作家の豊田有恒さんが亡くなった。SF好き以外にはSF作家というよりもアニメの脚本や監修をやっているひとというイメージのほうが強いかもしれない。それどころか韓国評論家みたいに思われている可能性もある。KONKONにとっては自分のお金で本を買いだした頃によく買っていた作家のひとりで、読む小説がSFばかりになった原因のかなりの部分を占める方である。といっても、すぐにいろいろな作家の作品に手を出すようになったから、読んだ著作は限られていて比較的初期の短編集と、ヴィンス・エベレットシリーズの一部、それとグインサーガを読み始めてから和風ヒロイックファンジーも読んでみたくなって手に取ったヤマトタケルシリーズぐらいかなあ。特に影響を受けたのは短編集のほうで、「タイム・ケンネル」や「パチャカマに落ちる陽」のあたりは何度も読み返した記憶がある。ライトノベルやWeb小説漁るにもギャグ要素が強い作品を探してしまうのは「タイム・ケンネル」の読書体験が尾を引いているんだろうなあ。
てな感じであなたに生み出されたSF者のひとりとして、ご冥福をお祈りします。

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デューンって再映画化してるのか

いつものようにあてもなくWebブラウジングしていて見つけたのが、デューンの再映画化の話(公式サイト)。過去に映画化されていてどうやらコケたらしいということはしっていたが、再映画化されるとは思わなかった。まだ、人気あるのかね、これ。砂の惑星が舞台ということもあるのかイスラム系っぽい用語も使われているので、911後のアメリカではあまり話題にもしなくなってんじゃないかと勝手に思っていた。そもそも、もとは1965年の作品みたいだから、当時熱狂したファンもいい年なんだろうし。原作は矢野徹版で読んでいて、当時は評判ほど面白くないなあと思っていたのだが、気が付いてみると作品世界そのものや作中の用語なんかが他のどんな作品よりも記憶に刻まれてしまっていた。もしかすると、デューンの魅力って、ストーリを追うことよりも作品世界をインストールして脳内トリップすることにあるんじゃないだろうかとも思ったり。もしそうなら映画化には向かない題材だよなあ。ちなみに今出ている書籍は酒井昭伸訳に変わっている。wikiで見てみたら、「ムアドディブ」が「ムアッディブ」になっていてびっくりしたが、たぶんそのせいなんだろう。

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キミラノで時間をつぶす

天気も悪いので艦これをやりながら、キミラノで時間をつぶした。
一周年記念キャンペーンが、5月11日 18時まで延長されて、いくつもの作品が丸々一巻無料で公開されている。強だけでなく、このキャンペーン中に何冊か読んだが、さすがになろう系の投稿サイトよりはかなりまともな文章になっている。なろう系読み始めた時には、ライトノベルと大した変わらないじゃんと思ったものだったが、なろう系に馴染んだ後に戻ってみるとやっぱり違うわ。もしかすると、なろう系作家の文章力が徐々に落ちていてそれに慣らされてしまっていたのかもしれないけど。ただ、どちらでも暇はつぶせるし、文章力以外のところでの優劣ってあんまり感じないんだよなあ。ここに資金を投じて文庫本を購入するかとなると、少し躊躇してしまうのも事実なわけで。そう思うとやっぱりライトノベルってイラストが肝なんかねえ。

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キミラノ

キミラノで期間限定で一冊まるごと無料公開しているというので、何冊か読んでみた。公開している形式は、横書きの挿絵なし。つまり「小説を読もう」なんかと同じフォーマットなんだが、そのせいであまりラノベを読んでいるという気にならない。文章はさすがになろう作品よりこなれていて読みやすく感じるが、圧倒的アドバンテージがあるというほどではないので、結局作品の好き嫌いでどっち読むかが決まるくらいの差でしかない。ただ、商業出版だけあって、一巻で打ち切ってもそんなに違和感がない終わり方をしてくれるのがありがたい。今回の「一冊まるごと無料公開」も、続巻があるのばかりだろうけど、一巻読み終えたら、ここで終わりでもいいよなあとか思って、続巻に手を出そうという気があまり起こらないのだ。公開の趣旨というか目的からは外れてしまうけど、一巻だけ読めば満足というのなら、非常にありがたい企画である。

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志瑞祐「精霊使いの剣舞 19 聖都消滅」

主人公が『闇の精霊王』の力に飲み込まれまいと抗いながら戦いを進めていく話なんだけど、その『闇の精霊王』が侵食しようとしているのが左目、ってのがいかにもだなあ。さんざん中二病ネタにされている、左目がうずくとか、いまどきガチでやるとは思わなかった。作者もそういうの好きなんだろうなあと思うものの、作品全体のカラーを考えると単純に感覚が古いひとなのかもしれない。
次が最終巻ということで、お話としてはクライマックスに差し掛かっているところのはずなのに、あんまり引き込まれる感じがしない。暇を見てぽつぽつと読んでいたら、読了に一ケ月近くかかってしまったのがそもそもの原因なんだろうけど、おもしろかったら、一気に読んでいたというのも間違いのないところ。

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志瑞祐「精霊使いの剣舞 18 帝都奪還」

何か安くなっていたのでひさしぶりに読むのを再開した。話の筋はほとんど覚えていなかったが、気にせずに読み進めた。ちなみに、キャラクターはしっかりと憶えていた。この作品の人物描写がとりたてて優れているというわけではなく、さすがに17巻も読み続けていればね、というレベルの話だと思う。ストーリはもう終盤に差し掛かっていて、物語上重要な話も出てきているはずなんだけど、こういうのって興味があまりない状態で知らされても、ちっとも、おおっとか思わないもんだなあとと当たり前のことを再確認したりもした。これって、前の巻を読んでからの時間が経ち過ぎていたってこともあるだろうけど、刊行ペースが落ちていた時期があったから、作者側でもテンションが落ちていたのも原因じゃないかなあとも思った。まあ、そのあたりのところは邪推でしかないけど。とりあえず、最終巻までは買ってあるから、最後まで付き合うつもり。

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赤石赫々「武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 10」

シリーズ最終巻。前半はガルトとの決戦を控えて、かつての友人たちに会いに行く姿が描かれる。正直、チェスター以外は印象が薄くて、ああ、こういうキャラもいたなあという感じでしかなかったものの、シリーズの締めくくりとしては悪くない趣向だ。彼らとの交流を再確認することが、主人公たちの力になるという話の流れなんだろうけど、そのあたりのことはあまり腑落ちしなかった。最後にシェリルが持って行ってしまったのは、まあ、メインヒロインだから仕方ないよね。ガルトとの決戦は、ちょっと意外な手を使ったので半分ぐらいは、拍子抜けしちゃったかなあ。そこに至るエピソードの積み重ねが少なかったから、やや唐突に思えたのがよくない。
ともあれ、ほぼ主人公の魅力につられて最終話まで付き合ったようなもんだから、最後まで主人公が主人公らしかったのはよかった。

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赤石赫々「武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 9」

二月ぶりに商業ベースの本を読み終えた。といっても、Kindle版だったり、元々なろうだったりするのは時代の流れか。
いよいよ大詰めも近づいてきた本シリーズ。この巻では「昏い色の結晶」の秘密に迫るお話となる。「大結晶」について嗅ぎまわる主人公たちを襲う、「昏い色の結晶」の力を振るう者たちが現れる。彼らは「結晶」の力に飲み込まれずに、組織だって戦うことができる。「結晶」を使う者はその力に飲み込まれて人性を喪っていることが多かったことを考えると、これは異様である。彼らはいったいどんな集団なのだろうと、疑問に思った時点で、なんとなく話の行き先が見えてしまったのだが、はたして、お話はその方向で進んだ。ただ、ひとつ予想外だったのが、その集団「エソドの行者」の姫さまの正体。ああ。そういえばそんな伏線も張ってたなあと、言及されてから気が付いた。
次の巻で完結ということなので、この流れでどう主人公たちが盛り返すのかが見どころってとこかな。

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赤石赫々「武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 8」

獣人の国のヤナギ様のもとで修行する話。ヤナギ様は鶴の獣人ってことになっているけど、どのあたりが鶴っぽいのかがよくわからない。前世の主人公にとって、尊敬しつつも遠ざけるといった間柄だったようで、それは転生後の今も同じ。何かと主人公にからかったり悪戯を仕掛けてくる。そんなヤナギ様のもとで主人公とともに修行を受けることになったシェリル達は当初反発を覚えているようだが、うまく修行を進めることができるのだろうか。といった内容だが、結果からいえばヤナギ様の貫録勝ちといったところ。ちゃと修行を終えてヤナギ様のもとから去っていくまでがこの巻のお話となる。もっとも、ヤナギ様にしてみたら、主人公たちが修行を終えられずに滞在してくれたほうがよかったのかもしれないから、勝ったか負けたかなんてのはわかったものではないんだけど。

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ありふれた職業で世界最強

「小説を読もう!」からもうひとつ。こいつは最近ではなく、だいぶ前に読んだヤツ。ユーザ登録する前だったから、タイトルで検索して探していた。
内容としては、いかにもなろう系の異世界モノ。クラス丸ごと異世界に召喚されたものの、主人公だけはしょぼいスペックしか与えられなかったが、実は、ってヤツ。ここまでベタな作品を読むのは初めてだったので、結構楽しく読んだ。最初の方の、弱かった主人公が多大な苦痛を受けながらも力をつけていく過程とか、ラストあたりでチートの極みまで達した主人公が神に挑んでズタボロになってしまうところなんかは結構燃えた。これ書こうとして、ひさしぶりに検索したらアフターストーリが結構できている。これはまた読まねばなるまい。せっかくだからブックマークに登録しておこう。

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