クジラの子らは砂上に歌う
2017年10月期のアニメの感想。十三本目は「クジラの子らは砂上に歌う」。
見始めたときにはオリジナルアニメかと思っていたが、よくよくスタッフロールを見たら原作付きだった。CMスキップしてなかったらもっと早く気が付いたかもしれない。
内容としてはファンタジーというよりも遠未来SFといった感じかなあ。共同体こど移動するという点では、プリーストの「逆転世界」を連想したけど、あそこまでぶっとんだ世界観ではない。でも、砂漠の中をさまよう砂クジラっていう設定とビジュアルイメージだけで、つかみはOKって感じ。戦闘シーンが多いわりにはリョダリを除いて変に昂った描写もなく、全体的に抑制された筆致で描かれているのも特徴的だ。ヒロイン格のリコスもヌースの設定ゆえ感情が乏しく、物語のドライバとしては弱いんだけど、不思議とヒロインっぽく感じる。ただ、このあたりは個人差もありそうで、リコスの存在をどう受け取るかでこの作品への好悪が分かれるかもしれない。
アニメ化された部分は原作全体からみたらきっとプロローグに過ぎないんだろう。この先どう物語が広がっていくのか気になるところだ。続き作ってくれるといいなあ。
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