森橋ビンゴ「この恋と、その未来。 3 一年目冬」
主人公が自分で自覚しているようにクズでヘタレなので、普通だったら読んでいるほうもイヤになってしまうところなのだが、この作品の場合は、そうはいっても見捨てられないって感じで読み進んでいってしまう。この巻でも、三好さんに対する扱いなんかひどいもので、クリスマスもバレンタインもまったく意識にすら上がらない。当人の意識がどうであれ、付き合うことにしたというのが本当に便宜的なものでしかないんだなあというのが実感できるエピソードだ。それでも、なんとか未来から気持ちを引き剥がそうという努力はたいしたもので、ひとり部屋の新しい寮に引っ越すために成績を上げなきゃいけない、となったら猛勉強してしっかりその権利を獲得してしまったりもする。努力の方向性が間違っているような気はするけれど、本気は本気なんだよなあ。どういう結末に向かうにしろ、見届けてあげたいなあと思う。
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