水瀬葉月「課外活動サバイバルメソッド」
「C3 -シーキューブ-」以来、ひさしぶりに読んでみたけど、あれからくらべるとだいぶパワーダウンしているような。「C3」にくらべるとどうもキャラクターが弱いんだよね。あとがきで群像劇をやろうとした、みたいなことがかいてあったけど、それを意識してしまったのが敗因かもしれないなあと思ったり。実際のところ、今作品で一番キャラが立っている乃愛でさえ、ビブオーリオ家族会のアリスほどの存在感もない。存在感の薄いキャラクタをたくさん出したって、群像劇にはならないわなあ。そのあたりのさじ加減がうまくいかなかったのか、それとも単に舞台設定をしくじったのか。正直、むりやり閉じ込められて殺し合いをさせられるというシチュエーションにはあまり目新しさを感じないし、それで戦う武器になるのが各人に発現した固有能力っていうのも、今さら感が強い。まだ続きそうな話だけど、この先の伸びしろはあまりなさそうな気がするなあ。
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