三上延「ビブリア古書堂の事件手帖 6 栞子さんと巡るさだめ」
今回は太宰治ネタ。今となってはほとんど歴史上の人物のようになっているが、没年が昭和23年というから、太宰と同時代を生きたひとが存命であってもまったく不思議ではない。そんなひとを含めた太宰の熱狂的ともいえる読者仲間が、太宰の稀覯本の盗難事件をきっかけに離反してしまったという事件の謎を栞子さんと大輔が解き明かすという趣向となっているのだが、この事件の鍵となる出来事が大輔の祖母の秘密と密接にかかわり合っていて、というお話。さらにラストではもうひとつの因縁が提示されていて、いったい古書業界ってのはどんな魔窟なんだ。鎌倉という狭い土地だからこそ、ってことかもしれないけど。こうなってくると栞子さんのやっかいな性格も先々代からの業なのかなあと思わずにはいられない。当人はただの本好きってことで幸せそうではあるのだけれど。
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