蘇我捨恥「異世界迷宮でハーレムを 1」

タイトルはこうだけど、全然ハーレムじゃない。ひとによったら、タイトル詐欺じゃ～、とか騒ぎ出しそうなレベル。ハーレムっていうからには最初っから複数の女性キャラが出てくるもんだとばかり思っていたら、この巻まるまる一冊使って、ようやく最初のメンバが合流。その上、味も素っ気もない文章だし、主人公のひとり語りが延々と続くし、で潤いのないことおびただしい。ところが、これが読み始めると止まらない。次どうなるんだろうと気になって読み進んでしまう。そんなに大きな事件があるわけでもないし、主人公が冷静すぎて盛り上がりに欠けるのだが、そういったことはまったく関係なく先を読ませてしまうってのは、大したもんだ。今のところ、なんでこれが気に入ってしまったのかよくわからないんだけど、続きが読みたいのはたしか。早いところ次の巻も手に入れよう。