2014年7月12日 継子岳(2,858m)
台風一過ということか、ひさしぶりに週末の天気がいい。これはもう山に行くしか。ということで御嶽の飛騨頂上に行くことにした。体力と時間に余裕があれば、継子岳まで行く方向で。
カーナビのいうことを聞いて高山回りでR41に入ったのはいいが、その先はぼんやりした記憶と道路標識を信じて小坂から濁河温泉を目指した。しかし、これがとんでもない山岳道路で、幅員は狭く見通しが利かない。その上、長い。すれ違うクルマがほとんどないのと、峠付近の景色のよさが救い。っていうか、時間を気にする必要がなかったら、わりと好きな道かもしれない。
濁河温泉の登山口の駐車場はすでにいっぱいだったので、ひとつ下の駐車場にクルマを停めて歩き出す。登山口の谷を渡ってすぐに御嶽神社があるがなぜか入り口が封鎖されているのでそのまま素通り。登山口の前半は木道や石畳の道。信仰の道なのか、自然探勝用に整備されているのかはわからない。木道はところどころ損壊していて、濡れているせいもあり結構気を使う。湯の花峠、のぞき岩といった休憩ポイントを過ぎると、だんだん道が土と木の根と岩の普通の登山道っぽくなっていく。このあたりはそこかしこにコイワカガミの小さな群落があり、目を楽しませてくれる。お助け水を越えるといよいよ高山っぽい雰囲気になってくる。徐々に樹木の背が低くなり、森林限界を超えハイマツ帯へ入る。視界がさえぎるものがなくなるとまず目に入るのが摩利支天。剣が峰はその影に隠れて見えない。さらに高度を上げていくと、乗鞍岳の左手に尖った山影が。槍ヶ岳、ではなく笠ヶ岳である。
そのうちハイマツもなくなり砂礫帯に入る。コマクサがそこかしこに見られるが、株も小さく花も咲ききっていない。少し早かったかも。コマクサを探してキョロキョロしているうちに五の池小屋に着く。五の池小屋までくると摩利支天の左に剣が峰が見え始める。少し先まで行くと三の池があって、その向こうには中央アルプスの山々を望むことができる。
五の池小屋のベンチでコンビニおにぎりで昼食を摂っていると、小屋のひとにヘリコプタの風がすごいから入って、といわれる。そういえば、登っている途中でもヘリコプタを見かけたが、あれは荷揚げをしていたのか。小屋には入らず、少しはなれたところで荷揚げの様子を見物。こういうことやらなきゃいけないから、コストもかさむんだろうなあ。
まだ体力には余裕がありそうなので、継子岳を目指す。五の池小屋の裏の少し高くなっているところに祠があって、そこが飛騨頂上である。お参りだけして、先を急ぐ。継子岳まではいくらかアップダウンもあるが快適な稜線歩きである。ハイマツ帯に入ったり出たり。ハイマツの脇にはまだシャクナゲが咲いている。
そのうちまた砂礫帯になりなんだかなだらかになったなあと思ったら、そこが継子岳である。あまり山頂に着いたって感じではないが、眺めのよさは抜群。北側にはバックに穂高、槍ヶ岳、笠ヶ岳を従えた乗鞍岳。東には中央アルプスの全景。南には御嶽。そして、足元にはあちこちにコマクサ。間違えて踏まないようにしているのか、石で囲ってある。五の池小屋手前のものに比べると株も大きく、花が咲いているのも多い。
天気もいいし、のんびりしておきたいところだが、濁河温泉からの帰路の長さを思い、しぶしぶ継子岳を後にする。
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