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村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

名古屋ってそんなに居心地よさそうに思えるのかなあ。たしかに名古屋から一歩も出ずに完結してしまうひともおおいだろうけど、それって地縁にしばられているという面も強いんじゃないかなあ。もっとも、この物語の登場人物たちは良家の子女だから、地縁を利用する側かもしれないけど。
その名古屋を象徴するような完璧なコミュニティからはじき出された、多崎つくるという男が主人公。つくるが付き合い始めた女性から、彼がコミュニティを追放されたことが何らかの障害になっていると指摘されて、その理由を探り始めるというお話。これは、もしかしたら、オウムのテロや、福島の原発事故などを経験しても、それをなかったことのようにふるまい、まじめに向き合ってこなかった日本という国に対するいらだちが創作のきっかけじゃないかなあと思ったりもした。もしそうだとしても、つくるの物語がハッピイエンドかどうかは作品では示されないから、結果はともあれ、やるべきことはやっておいてもいいんじゃないの、っていう話なのかもしれない。

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