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丸山英人「疑心恋心」

迷信俗信疑似科学の類を現実にしてしまう特異体質の少女がヒロイン。その体質を利用して密かにひと助けをしているのを知った主人公が、詐欺を働いているのではないかと考えて、彼女を監視し始める。そりゃあ俗信を現実にするなんて胡散臭すぎて信じられないのも無理はないが、かといって、詐欺を防ぐために監視しちゃう主人公も普通ではない。主人公には詐欺を憎むようになった理由はあるのだが、それは作中でも言及されているとおり、かなりしょぼいことである。しかし、トラウマなんてものは他人から見れば、そんなもんかもしれない。一方、ヒロイン側にもひと助けを始めた理由があって、そっちが物語の本筋になっている。こっちもありがちな話なんだけどね~。ヒロインの造形が絶妙で、自らの過去を乗り越えていくさまか気持ちいいので、よしとしよう。

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