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高橋弥七郎「灼眼のシャナ XXII」

長らく続いたこのシリーズも、本編はこれで最終巻。このところ、新世界の創造なんて大掛かりな話になっているけれど、盛り上がりには欠けてるからどうなるかなあと心配していたが、あまり盛り上がらないままに終わってしまった。シリーズ当初は、欲望のままに人間界を荒らす"紅世の徒"をシャナたちフレイムヘイズと悠二とが協力して倒すっていうシンプルな構図を楽しめたのに、話が大きくなり始めてからはあまりおもしろくなくなってしまった。それでも、まだ神門を巡る戦いのあたりまではまだよかった。あの時はまだ"嵐蹄"フェコルーも"淼渺吏"デカラビアも健在だったしなあ。それ以降は、あまり記憶に残る"徒"も出てこないし。そうやって思うと、軍団同士の戦いになって、多様なはずの“徒”がただの駒のようになって戦うことがつまらなかったのかもしれない。あと、"祭礼の蛇"の復活を必死になって防いだ割には、復活後の展開が意外と緩慢だったのも、よくない。あそこから先はもっと一気呵成に畳み掛けるように話を進めなきゃ。
ところで、最終巻でもっとも印象に残ったシーンが、ベルペオルが創造神とのやりとりの間に微笑を浮かべるところ。シャナなんかよりもよっぽど表紙イラストにふさわしいんじゃないかとまで思ってしまった。きっと、そんなこと思うのって極少数なんだろうね。

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