野村美月「"文学少女"と恋する挿話集 3」
読んでいる最中はどこが「恋する」挿話なんだろうと思っていたが、読み終わってみたらちゃんと「恋する」じゃんと感想がくるりと変わった。ここで、竹田千愛を持ってくるとは。それでもやっぱり印象が強いのは牛魔王の話だな。このシリーズの登場人物の中では例外的に汗臭いマッチョキャラ牛園さんの、端から見てると笑っちゃうしかないような一途さが、一冊読み終わってみると、なぜかじんときちゃうんだよね。だってさ、ほかの挿話って、なんだかんだいってもカッコよく終わってる話だもん。自らのみっともなさを自覚しちゃってると、牛園さんみたいなのほうが本当っぽいんだよね。だから、遠子先輩が牛園さんに語った言葉が本当だったらいいのにと願ってしまうのだ。
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