賀東招二「コップクラフト Dragnet Mirage Reloaded」
竹書房ゼータ文庫から出ていた「ドラグネット・ミラージュ」ってのを改稿して新シリーズに仕立てたものらしい。気になってAmazonで検索したら、「ドラグネット・ミラージュ」はまだ発売しているようだ。イラストは篠房六郎というのにちょっと驚いた。「コップクラフト」が村田蓮爾だからイメージが違いすぎる。と、まあ、それはおくとして、「ドラグネット・ミラージュ」は作者が賀東招二ではなく、きぬたさとし。賀東招二はOriginal billっていう表記になっている。原案ってことかな。
このところ「フルメタル・パニック」が出ていないので、賀東招二を読むのはずいぶんとひさしぶりなんだけど、やっぱりこのひと、うまいわ。物語がコンビの刑事ものという定番そのものであることも手伝って、いかにも職人が手をかけた一品という仕上がりになっている。安心して読み進められて、しっかり楽しめる。イラストのせいで、ティラナが可憐に見えすぎるきらいはあるものの、文章を読めば異世界の騎士だということがちゃんと伝わってくる。一方の主人公のマトバはいかにもっていう感じの刑事で、わざとステレオタイプに当てはめてるんじゃないか。ティラナと組み合わせるにはこのほうがおもしろいっていうことだと思うが、その判断は正しいようだ。
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