宮部みゆき「あかんべえ」
ひとことでいうと、お化けさんが出てくる時代小説なんだけど、読後感としては「ブレイブストーリー」に近い。主人公の少年あるいは少女が事件を解決したり謎を解き明かしたりしていくことで成長していく正統派のビルディングロマンスといったところ。この作品も、ただのよい子だったおりんが、「ふね屋」のお化けさんたちと交流したり、彼らが迷っている理由を見つけようとしたりするうちに、人間の悲しみや醜さに触れつつも、真っ当に成長していく。このあたりのキャラクターやストーリーの真っ当さってのが、宮部みゆきらしいなあと思う。
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