銚子ヶ峰に行く
実際に行くまで気付いてなかったんだけど、銚子ヶ峰の入り口に「上ル 白山古道」という標識があって、どうやらここが昔の白山参拝道の入り口にあたるらしいことを知った。白山はどちらかというと加賀側が表とされているけれど、美濃側の信仰も深い。白鳥町は美濃側の白山信仰の最大の拠点であり、往時には多くの人々がここから白山への長い道のりを歩いたのだろう。
この登り口あたりはちょうど紅葉が見ごろで、ここにくる途中の荒れた細い道でもカメラを担いだひとを何人も見かけた。登りはじめてしばらくはそんな紅葉の中の道である。勾配はかなり急で、そんなところもいかにも信仰の道といった風情である。10分ぐらい登ったところで、ちょっとした広場に出る。なんとか社跡とあって、昔はここに神社があったんだろう。それはともかく、この広場には石徹白の大杉という樹齢1,800年といわれる巨木がある。これはちょっとした見もの。屋久島でいえば紀元杉クラスの存在感がある。
石徹白の大杉を抜けて、ガンガン登る。小一時間ほども上り少し勾配が緩くなって安心していると、おたけり坂という急坂にでる。高所が苦手なKONKONにとっては、手をついて登りたくなるような道である。距離的にはさほどでもないので、ひびりが高じないうちに一気に登る。登りきって振り返ると、そこには奥美濃の山なみがどこまでも続いている。
その後、神鳩避難小屋でおにぎりを食べて、頂上へと向かう。まずは前衛峰。ここも上りがきつい上に、霜柱が溶けきらずに残っている。足を滑らせないように慎重に登る。前衛峰には母御石という岩があるが由来も何も書いてない。そこから先はのんびりとした笹原歩きといった風情で、銚子ヶ峰山頂に着く。登山口からほぼ3時間。前面に一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰、そして別山と、白山へと連なる山々が展望できる。白山はその陰に隠れて見えないが、あの山々を越えて、そして初めて目にする白山はきっと感動的なのだろうなあと思う。
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コメント
稜線上は紅葉も終わりですね。
三ノ峰まで足を伸ばせば白山が見えるようなんですが、かなり早い時間から登りはじめないと、日帰りできないようです。
投稿: aquila | 2007/11/05 00:05
三ノ峰の避難小屋泊まりで、翌朝、別山を目指すというひとも多いみたいです。神鳩避難小屋で話しているのを聞くともなしに聞いていたのですが、三ノ峰の避難小屋がいっぱいだと嫌だから、ここで泊まろうかなあ、なんていってました。
それにしても、別山ってのは白山側から見ても、こちらから見てもいい山ですねえ。なんかもう、誘われているとしか思えない。
投稿: KONKON | 2007/11/05 22:21