桜庭一樹「GOSICKsIII 秋の花の思い出」
安定しておもしろいGOSICKシリーズの短編版の3冊目である。今回は<ベルゼブブの頭蓋>から帰ってきた途端、熱を出して迷路花壇の奥に引き篭ってしまったヴィクトリカに、久城がお話しを運ぶという話。そのお話しを運ぶ際のやりとりが、このシリーズの読者ならまったくおなじみのもので、これこそがこのシリーズの中核なんだなあと思わされてしまう。ちなみに今回、久城に与えられた呼び名は、すかすか南瓜。
久城が運ぶお話しは4編。革命前後のフランス、チューリップ投機に沸くオランダ、など時代も場所も様々。これらのお話しに隠された真相をヴィクトリカが見抜き、いつものあの調子で久城に講義してくれる。最後の1編は迷路花壇探検に乗り出したアブリルが運ぶ。そういえば今回はヴィクトリカのイラストばかりだけど、ひとつだけアブリルのがあって、それが一番印象に残ってる。さすがにヴィクトリカばかりってのは飽きるな。
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