« ライブドア・ショック | トップページ | 12月のお買い物勝ち負け表 »

加納朋子「虹の家のアリス」

「螺旋階段のアリス」に続く、仁木探偵事務所シリーズ(今、名付けた)の2冊目。解説の言葉を借りると、「読みやすくって面白くて楽しい」。見事な解説である。少なくとも、KONKONの感想よりはわかりやすい。この解説には、この作品が本格ミステリであると明言してあって、それを説明しようとして、キャラに思い入れのないコスプレイヤーとか、どうかと思う喩えを持ち出してきていたりして、興味深い。つまり、この解説者(ちなみに倉知淳である)は、この作品の読者層をコスプレイヤーの喩えが通用する層だと見做しているということになる。先の要約「読みやすくって面白くて楽しい」と合わせて考えると、ライトノベルの読者層と重なると考えていい。もしかすると、そういう層へのセールストークなのかもしれないけど。もうひとつ、本格にこだわっているあたり。このくだりはSF小説の解説にセンス・オブ・ワンダーを感じるかどうかでSFかそうじゃないかが決まる、というようないいかたがあったのを思い起こされる。やっぱり、ジャンルの読者ってのは、ジャンルを規定するのが好きなんだなあと、いくらか苦みをこめつつも微笑ましく思う。いつか、SFは冬の時代を迎えたとされてしまったけれど、本格ミステリがその轍を踏みませんように。

|

« ライブドア・ショック | トップページ | 12月のお買い物勝ち負け表 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 加納朋子「虹の家のアリス」:

« ライブドア・ショック | トップページ | 12月のお買い物勝ち負け表 »